川崎重工は7月2日、開発した鉄道システム用地上蓄電設備「BPS(Battery Power System)」をJR東日本管内の青梅線内にある古里変電所に設置し、同社と実証運用を開始したと発表した。
BPSは、き電線に制御装置を介さずにギガセルを直結したシステム。同システムには、川崎重工の大容量ニッケル水素電池「ギガセル」が利用されている。ギガセルは高速充放電が可能で負荷応答性能が高く安全性に優れたニッケル水素電池であるため、チョッパ装置などの電力変換器が不要で、設備の低コスト化・小型化を実現する。
古里変電所向けBPSシステムの機器構成は、蓄電池(30-150型ギガセル、43直列1並列)、電池監視装置盤、高速度遮断器、断路器、ヒューズで、公称電圧は1548V、公称容量は150Ah。
今回の実証実験において、川崎重工はBPSの設計・製作および試験データの測定・分析を担当し、JR東日本は試験フィールドの提供およびBPSの運用業務を担当する。