Broadcomは、Wi-Fi/Bluetooth 4.0コンボチップ「BCM43242」とWi-Fiディスプレイを実現する統合型ワイヤレスドングル「BCM43236」を発表した。

BCM43242は、デュアルバンドおよびマルチインプット・マルチアウトプット(MIMO)をサポートしたWi-Fi機能を備え、家電機器に統合型ビデオストリーミング機能を持つ。さらに、デュアルストリーム技術の搭載により、高度なエラー修正や2つのデバイスに同時にWi-Fiに接続でき、スマートTVでインターネットコンテンツにアクセスしながら、スマートフォンやタブレット、PCから広帯域ビデオを受信できる。また、5GHzの広い周波数域で輻輳の少ないP2P伝送が可能なため、ビデオストリーミングやスマートフォンとテレビ間の共有動画の質がさらに高まるという。Bluetooth 4.0では、家電のリモコンやゲーム用コントローラ、ステレオヘッドフォン、キーボード、3Dメガネ、その他のインタフェースデバイスを追加できる。同社の独自機能として、ホームステレオへの音声配信機能、リモートコントロールでの音声認識機能、スマートフォンやその他のデバイスの家電エコシステムへの接続機能も備える。この他、InConcert共存技術を搭載している他、DTVにも最適化されており、高いWi-Fiスループットを維持しながら、Bluetoothへ中断なく接続することができる。

Wi-FiディスプレイドングルはデュアルバンドWi-Fiチップ「BCM43236」とメディアプロセッサ「BCM2835」で構成されており、既存のHDMIポート付き家電デバイスにWi-Fiディスプレイ機能を簡単に追加できる。画面解像度と映像品質を最大限に高めながら、ゼロパケットロスに対応し、対話式操作時の遅延を最小限に抑え、干渉を低減させるように設計されている。ビデオ処理は720p/1080pのHD画質に対応する。

同社では、これまで3G HSPA+デュアルコアSoC「BCM28155」を含む主要なスマートフォンプラットフォームに対応する技術を統合し、Wi-Fiディスプレイの導入と利用をさらに進めてきた。将来的には、すべてのデュアルコアスマートフォンプラットフォームをWi-Fiディスプレイに対応させる計画。

なお、「BCM43242」は、特定ユーザーにサンプル出荷を開始しており、量産開始は2012年第4四半期を予定している。Wi-Fiディスプレイドングルは、量産出荷中のWi-Fiチップ「BCM43236」およびメディアプロセッサ「BCM2835」とともにサンプル提供中。