三菱重工業は6月26日、コンテナ型のガスエンジン発電設備「MEGANINJA(メガニンジャ)」を販売開始したと発表した。同製品の特徴は、現地到着後24時間以内に発電を開始できる点。

コンテナ型のガスエンジン発電設備「MEGANINJA(メガニンジャ)」

同製品は、ISO規格の40フィートコンテナ(長さ約12m)内に、ガスエンジン、発電機、燃料ガスの圧縮機、制御盤などの発電に必要な装置を搭載したもの。温水熱交換器や排ガス蒸気ボイラーなどを内蔵した20フィートの排熱回収コンテナを同時に使うことで、コージェネレーション(熱電併給)にも対応できる。

在来の据え置き型発電設備は、設置場所の基礎工事や設置後の配線・配管作業などの現地作業が必要で、据え付け開始から稼働までに1ヵ月程度必要だが、同製品は「置くだけ工法」を採用することで24時間以内に稼働することが可能となっている。

同社は5月8日に中国の東莞新奥燃気集団とガスエンジン発電設備を利用したエネルギーサービスに関する基本協議書に調印し、同製品の初号機・2号機を受注。両機を相模原製作所から出荷し、現地への納品を完了している。

10月をめどに、同社エンジン事業の中国拠点である菱重発動機系統(深セン)有限公司の上海代表処内に「上海ガス分散型発電エンジニアリングセンター」を開設し、分散型電源システムのエンジニアリング専任スタッフを新たに配置し、中国での需要増にこたえていく。