Facebookページがタイムライン化され、ファンとのコミュニケーションを醸成するコンテンツがより重要だと言われていますが、具体的にはどんな投稿がファンの心を動かすのでしょうか?
こんにちは、SMMLabの藤田です。
タイムライン導入後のFacebookページには、今まで以上に「コミュニケーション」を意識したコンテンツが必要とされています。そこで今回は、国内Facebookページの実際の投稿から、エンゲージメントを高めるアイディアを探してみたいと思います。
1)カバー画像にファンをフィーチャーする
今回のタイムライン化でもっともインパクトの大きかったのが、「カバー画像」の新設です。ブランドや商品の魅力をストレートに表現し、Facebookページの第一印象に大きく影響する「カバー画像」に、ファンをフィーチャーすることで、親近感を生み出す事が出来ます。
「サントリー ザ・プレミアム・モルツ」では、カバー画像に掲載するアイコンをファンから募集。自身のアイコンが採用されたファンから、喜びの声が投稿されています。「このブランドが好きである」ということが、その人のアイデンティティーとなりうる心理を上手く利用しています。
「チロルチョコ」はバラエティー豊かなパッケージが魅力の一つである商品の特徴と、オリジナルパッケージが作成出来るサービスを上手く訴求しています。こちらも採用されたファンから喜びのコメントが寄せられました。
2)プロフィール写真を印象的にする
プロフィール写真はFacebook内でブランドを認知させ、ニュースフィードや広告などにもアイコンとして利用される重要なイメージです。ブランドの個性を出すだけでなく、季節感を感じさせる「チロルチョコ」の桜アイコンには沢山の「いいね!」が集まりました。
3)ブランドストーリーに注目させる
過去の日付に遡ってページ開始日、企業・ブランドの設立日、開業日などを投稿出来る「マイルストーン」機能は、物語や歴史を語ることで、ブランドや製品に対して、より深い理解や愛着を感じてもらうことが出来ます。しかし現状では「大事な出来事」だけを時系列で見せる事は出来ないので、ファンに自発的に「見に行ってもらう」工夫が必要です。「シュワルツコフ プロフェッショナル」では「マイルストーン」を見せるためのクイズを投稿しています。
4)スタッフを紹介する
どんな人がこの会社で働いているのか?どんな人が製品・サービスを作っているのか?実際に働いているスタッフを紹介する事で、Facebookページがグッと人間味を増します。「g.u.」では実際の店舗スタッフのコーディネートを披露する事で、“人”と“商品”と“着用イメージ”を上手く訴求しています。
5)商品紹介を工夫する
商品を紹介するときも、興味を持ってもらえる工夫が必要です。「カレーハウスCoCo壱番屋(ココイチ)」ではクイズ形式の商品紹介に多くのコメントが集まっています。「!」ではなく「?」で語りかけることで、会話を生み出すことが自然に出来るのがクイズ形式の良さですね。
カレーハウスCoCo壱番屋(ココイチ) Facebookページ
6)Facebookページのファンに特別な特典を用意する
Facebookページ上でクーポンが配布出来る「オファー」は、日本ではまだ提供されていませんが、「Afternoon Tea」では投稿方法を工夫する事で、Facebookページだけの特典をつくっています。こうした特典があることで、ユーザーに「更新情報」を受け取るメリットを感じさせ、ページに「いいね!」する動機づけが出来ます。
7)ファンが参加出来るような企画を実施する
先日の「fMC」で今回のタイムライン導入は、企業と個人の「つながり」の構築を目指していると紹介されました。Facebookページは一方的な情報発信の場ではなく、「対話」に参加するためのコミュニティを築くためのものだということを理解する必要があります。
参考記事: 【fMC Tokyo 2012レポート】Facebookが目指すマーケティングの本質とは?(3)
Facebookページでの「対話」を生み出すには、ファンの「アクション」を喚起する事が必要です。ファンのアクションは、「いいね!」→「コメント」→「シェア」→「投稿」という順番で関与度が高まりますので、ファンが「投稿」したくなる企画を提供することは、Facebookページのエンゲージメントを高める為にとても重要です。
画像の投稿コンテストはファンの参加を促すのに効果的ですが、ただ開催するだけでなく集まった投稿をウォールで紹介する事で、より一層の参加意識を喚起する事ができます。
レシピコンテストで集まったアイディアを元に、実際に商品開発する取り組みは、ファンとの"共創"により、「ワクワクする」、「社会に貢献する」、「自尊心が満たされる」など満足度が高い体験を提供する事が出来ます。
熱狂的なファンが多い事で有名なラーメン店「二郎」のFacebookページは、驚く事にその大半がファンによる投稿で占められています。最初のきっかけは簡単なアクションの提案なのですが、コアとなるファンの投稿が、他のファンの投稿を誘発し、参加度の高いFacebookページとして印象づけられています。ファンが「エバンジェリスト(熱烈な支持者)」として、コミュニケーションの基点になってくれているお手本のような事例です。
いかがでしたでしょうか? あなたのFacebookページで実践出来そうなヒントは見つかりましたか?
自社のFacebookページのファンがどんな事に興味をもって、どんな話題に反応するのか? Facebookページのインサイトを分析することももちろん重要ですが、ぜひあなたのファンのウォールを覗いてみてください。ファンに対する「関心」と「共感」が、コミュニケーションのきっかけを生み出すヒントになるはずです。
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