Freescale Semiconductorは、同社のコントローラ・ソリューション・ポートフォリオ「Vybrid」を車載市場向けに拡充することを発表した。

車載向けVybridは、独自の非対称型マルチプロセッシング・アーキテクチャを採用したプラットフォームで、ARM Cortex-A5/Cortex-M4コアを統合し、1チップで850DMIPSを超す性能を実現できるため、車載アプリケーションの複雑性とコストを抑えつつ、システム・セキュリティを高めることが可能になると同社では説明している。

また、統合ビデオA/Dコンバータ(ADC)により、1つまたは複数のアナログ・カメラとの直接接続が可能で、リア・ビュー・カメラに求められる米国法案の要件を満たしつつ、システムコストを最小限に抑えることができるほか、1.5MBオンチップSRAMと複数のパッケージ・オプションにより、外部DRAMのない低価格の基本的なカー・ラジオから、デュアルディスプレイを備えたエントリレベルのインフォテイメント・システムまで、スケーラブルに対応することも可能。

さらに2D-ACE(2D Animation & Composition Engine)および統合OpenVGハードウェア・アクセラレーションにより、必要とされるメモリ量の削減が可能となり、リッチな高性能ユーザ・インタフェースが実現可能だ。

なお、Vybrid車載ソリューションはすでにアルファ・サンプルの提供を開始しており、一般向けのサンプル出荷や開発ツールの提供は、2013年初頭に開始する予定だとしている。