日立製作所は6月18日、大量トラフィック処理を可能にする超高速メッセージング技術を開発したと発表した。同技術はインメモリ型のKVS技術を応用したもので、携帯電話やSNSといったメッセージ配信サービス、センサーから生成される情報などの量データ処理システムの基盤技術となるという。
今回開発されたのは、「インメモリ型分散KVS技術を応用することで内蔵メモリ上だけでキューの機能を実現する技術」と「メッセージングサーバがKVSと高速・高信頼の通信方式で連携する技術」。今回開発したKVSは、大規模システムで広く利用されているインメモリ型KVS「memcached」と比べ、最大2倍の処理性能を達成するという。
これらの技術を携帯電話向けメールシステムに適用したところ、実機評価において、メールサーバ1台当たり1時間に1,300万通のメール配信を達成することが確認されたとしている。これは、メール配信サーバとして企業などで利用されているオープンソースのsendmailの180倍の配信性能で、同社の従来技術の4倍の配信性能となる。
同社は今後、同技術をM2Mに代表されるビッグデータ処理基盤への活用を進めていく。