Broadcomは、家庭や中小規模事業者(SMB)のネットワーク向けに、5G Wi-Fiを実現するSoC「StrataGX BCM5301x/BCM4708x」を発表した。

SMB向けルータおよびネットワーク接続ストレージ(Network Attached Storage:NAS)デバイス向けに提供される今回のSoCは、エンド・ツー・エンドの完全なソリューションで提供しており、これにより、家庭あるいはオフィスの複数ユーサーがビデオコンテンツを同時にストリーミングしたり、高帯域幅アプリケーションを従来の10倍の速度でダウンロードできるようになり、現行ネットワークでみられるようなバッファリング中断をなくすことが可能となる。また、省電力イーサネット機能が内蔵されており、ネットワークの稼働中の電力消費量を70%、休止時には95%低減できるという。

「StrataGX BCM5301x/BCM4708x」は、高性能プロセッサ、GbEスイッチ、GbE物理層トランシーバ(PHY)、USB3.0 およびトラフィックアクセラレータといった機能を1チップ化し、同社の5G Wi-Fi 802.11acソリューション全製品に対応している。

5G Wi-Fiおよびオーバーザトップ(OTT)のビデオ/オーテディオコンテンツの直接配信用に最適化されたアクセラレーションエンジン、クラウドサービスなドの新しいアプリケーションを従来比5倍の処理能力で処理するCPUヘッドルームを搭載するほか、さまざまな周辺機器群によるNFC、ビデオ・オーディオ、ネットワークストレージなドのアプリケーションをサポートしている。また、GbE PHY/スイッチやレギュレータを統合することで、複数のGbEルータプラットフォームに拡張性の高いソリューションを実現している。さらに、高速ストレージ向けにUSB 2.0比で10倍の伝送速度を実現するUSB 3.0を採用している。

なお、「StrataGX BCM5301x/BCM4708x」シリーズはすでにサンプルを出荷中で、量産開始は2012年下期を予定している。