スポーツに呼吸法などのコツがあるように、メンタルトレーニングにもいくつかのコツがあるという。短期間で成果を出すには集中することが大切だが、集中力をマスターすることで長期的な成功を収められそうだ。Open Forumの記事「2分間でメンタル面を鍛える方法(原題:Improve Your Mental Toughness in 2 Minutes)」が、専門家に聞いた5つのポイントを伝授しているので、紹介しよう。

メンタルトレーニングの専門家・Jason Selk氏によると、「何を考えるかが行動を支配する」という。当たり前に聞こえるが、メンタル面での正しく集中することがビジネスでよい成果を生むと解釈できる。早速、Selk氏が挙げる5つのポイントを見てみよう。

解決策にフォーカスする

高い業績を収めている人だって、苦境に直面することはある。だがSelk氏によると、このような人は60秒でネガティブな思考から解決策につながる思考に切り替えられるという。このように問題解決型思考の持ち主は「長生きし、幸福感を感じており、成功していることが多い」とのことだ。

失敗したら、60秒間暗闇を感じた後は解決策思考に切り替えよう。「問題」ではなく、「解決」にフォーカスすることが大切だ。「ついつい問題ばかりを考えてしまう」という人、落ち込むのはまだ早い。Selk氏によると、人間は生物学的に問題中心思考にチューニングされているという。つまり、意識して解決型思考にしていくしかないのだ。

自分ができることだけをコントロールする

「われわれがコントロールできることは過去にどうしたか、将来にどうするかの2つだ」とSelk氏、自分ができることを知り、次への成功に生かすことを考えたい。

状況改善のためにできることはあるか?

苦境、苦難にあって成功している人が考えることは、自分がコントロールできることをコントロールすることだという。つまり、自分の支配下にないこと(他人や環境)の改善は期待すべきではないと言えそうだ。

成功記録を付ける

ここからは問題解決型思考にするための具体的なアドバイスとなる。「今日うまくいった3つのことは?」と聞かれて、すぐに挙げらるだろうか?

Selk氏は成功を自分で認めることから始めるよう助言する。成功したこと、うまくいったことの記録を付けてみよう。落胆しそうになっても、すぐに自信回復できそうだ。Selk氏は成功記録に加えて、「何を改善できるのか」「どうやって到達できるのか」を考えることも勧めている。

100秒のメンタルワークアウト

Selk氏は最後に、ビジネスパーソンが業績アップするための「100秒メンタルワークアウト」として、次のステップでのトレーニングを推奨する。

  1. 6秒かけて深く息を吸い込み、2秒間呼吸を止める。7秒でゆっくりと息を吐き出す(プレッシャーをコントロールして、意識を味方に付ける)。

  2. 自分専用の呪文を繰り返す(あなた自身、あなたの長所にフォーカスする)。

  3. 5年後になりたい自分と24時間後に達成したいことをイメージする。そのために何をすべきか、今日何をすべきかを考える。

いかがだろうか? できることから試してみて、ぜひともメンタル面を強くして仕事に挑みたいものだ。