Corningは6月4日、超薄板フレキシブルガラス「Willow Glass」を発表した。厚さは100μmで、コピー用紙1枚程度に相当するという。

同製品は、現行の薄型ディスプレイをはじめ、将来の多機能ディスプレイなど、薄型軽量かつコスト効率に優れた機器の実現に寄与するもの。同社の低温Poly-Si TFTや酸化物半導体向けガラス基板「Lotus Glass」と同様、独自のフュージョン成形法により生産されており、ハーメチック封止性能に加え、優れた光学・熱・表面特性を備えている。最高500℃での加工でき、ディスプレイの製造プロセス温度に適合する。さらに、ロール・ツー・ロール方式による連続的な生産も実現するという。

これにより、スマートフォン、タブレット、ノートPCなどの高性能携帯機器に搭載される、有機EL(OLED)およびLCDなどディスプレイ用薄型バックプレーンおよびカラーフィルタに対応する他、タッチセンサなどの電子コンポーネント、OLEDのような水蒸気や酸素に影響を受けやすい技術に対しても活用できるとしている。

なお、現在サンプル出荷中で、研究機関や機器メーカーと協力し、プロセスの最適化をはじめ、互換性のあるプロセス機器の開発を進めている。今後、ディスプレイ用途だけでなく、照明やフレキシブル太陽電池などにも拡大していく方針。

超薄板フレキシブルガラス「Willow Glass」