日本アイ・ビー・エムは5月30日、企業向けパブリック・クラウド・サービス「IBM SmarterCloud Enterprise」のSLA(サービス・レベル・アグリーメント)を99.9%に引き上げ、同日から適用すると発表した。
同サービスは世界6ヵ所に配置されているIBMデータセンターを連携・統合することで、世界中どこからでも同じ内容のサービスを利用することが実現されているサービス。同サービスのサービスレベルは、SLO(サービス・レベル・オブジェクティブ)ではなく、達成基準であるSLAが採用されているが、これまで、99.5%だった。今回、99.9%に引き上げられた。
同日、同サービスのオプションとして、膨大なファイルの保存と指定により自動的に相互データ・レプリケーションを提供する「オブジェクト・ストレージ」の提供が開始された。
同オプションは、膨大かつアクセス頻度の少ないデータの保管に適しており、オフィス文書、音声、画像、動画といった非構造化データにも対応している。同サービスとは別のデータセンターから提供するため、災害対策としてデータ2重化にも活用可能。
料金は1ヵ月当たりの平均使用量で決定され、1テラバイトまでの場合は1GB当たり21円で、大量に利用するほど単価が安くなる。保管したデータ量に対し1ヵ月当たりの平均使用量(GB単位切り上げ)で課金されるため、ストレージ容量の管理を心配する必要がない。