Maxim Integrated Productsは、デジタルアップコンバータ(DUC)「MAX5880」とRF D/Aコンバータ(RF DAC)「MAX5882」で構成されるQAM変調器チップセットを発表した。

「MAX5880/MAX5882」は、従来のアナログアップコンバータに比べてRFポート当り最大32倍のブロードバンドケーブル容量を実現し、QAM(直交振幅変調)チャネル当たり最大93%の消費電力を削減する。

また、1つのRFポートで、TV放送と高速データ、VoIPからなるトリプルプレイサービスに加えて、ビデオオンデマンド、スイッチドデジタルビデオ、および将来の家庭向け双方向IPTVを提供するために必要となる複数のQAM変調器ボックスを代替することができる。

さらに、50MHz~1GHzのダウンストリームケーブルスペクトル全体にわたって最大128 QAMチャネルを合成する。これにより、ケーブルサービスプロバイダは、自社のすべてのブロードバンドコンテンツをケーブルサービスグループ全体で、1つのRFポートを使用して配信することができる。DUC「MAX5880」はスケーラブルでソフトウェアによるアップグレードが可能なソリューションであり、ケーブルサービスプロバイダは既存のハードウェアに変更を加えることなく将来の容量を追加することができる。RF DAC「MAX5882」は、Cable LabsのDOCSIS 3.0 RF仕様を上回る広帯域の変調に必要な変換速度と動的性能を提供するという。

なお、DUC「MAX5880」とRF DAC「MAX5882」は1つの17mm角パッケージに実装されて提供される。すでに量産を開始している。

また、高速データコンバータの評価(EV)プラットフォームおよびEVキット、リファレンスデザインおよび開発プラットフォームも利用可能となっている。

QAM変調器チップセットは50MHz~1GHzの全ダウンストリームケーブルスペクトラムで最大128のQAMチャネルを合成