Wolfson Microelectronicsは、クアッドコア高精細(HD)オーディオプロセッサSoC「WM5110」を発表した。

同製品は、高度なDSP機能セットを搭載した高集積、低消費電力のHDオーディオプロセッサで、スマートフォンやタブレットPC、ポータブルマルチメディアデバイスにHDオーディオ性能を提供するもの。600MIPSの高速処理を有する他、S/N比が110dB、DAC・ヘッドフォン間の消費電力が3mWと、パワフルかつ高効率なオーディオプロセッサとなっている。

開発向けに、付属のソフトウェア開発キット、同社の音声強化およびノイズリダクションソフトウェアスイートが用意されている他、顧客もしくはサードパーティのソフトウェアを活用することもできる。特定のプラットフォームにとらわれることなく、継続的に適用できるシステムにより、製品の差別化を図ることができる。

「WM5110」には、イヤホンおよびステレオヘッドホン用アンビエントノイズキャンセレーション(ANC)、アコースティックエコーキャンセレーション(AEC)の他、トランスミットパス(Tx)およびレシーブパス(Rx)ノイズリダクションが搭載され、それぞれ32/20dBのノイズ低減を実現する。これらを組み合わせると、最大90%の周辺ノイズを削減し、通話品質も劇的に改善する。さらに、広帯域音声やマルチマイクビーム形成、風騒音抑制、その他のプログラマブルフィルタといった追加機能を組み合わることにより、どんなにノイズの多い環境でもクリアで、明瞭な音声通話、マルチメディアサウンド体験、優れたオーディオキャプチャおよび再生、自然な電話会議を提供する。

なお、パッケージはW-CSP。現在、数量限定でサンプル出荷中。

クアッドコアHDオーディオプロセッサSoC「WM5110」