村田製作所は、SSDのバックアップを主用途とした低抵抗かつ薄型で高温長期信頼性に優れた高信頼性電気二重層キャパシタ「DMG」シリーズの量産を開始すると発表した。
同社は、2008年に事業提携したオーストラリアCAP-XXの技術を導入し、電気二重層キャパシタ「DME/DMD」シリーズを2010年12月より量産している。一方、普及が進んでいるSSDでは、電力遮断時のバックアップ用として高温下での長期信頼性を満足する薄型かつ低抵抗のキャパシタが求められていた。
今回の「DMG」シリーズは、電解液など材料の最適化を図ることで高温下での特性劣化を抑制しつつ、高温への対応を実現し、70℃/5年の期待寿命を達成している。また、70mΩ~130mΩの低ESR(等価直列抵抗)により大電流や高出力の充放電が可能となっている。これにより、長期間の使用が求められるSSDをはじめ通信システムなどの電源バックアップやエネルギーハーベスティング用のキャパシタとして、幅広い入出力範囲で使用可能なデバイスとなっている。 動作温度範囲は、-30℃~+85℃。
なお、価格は2.1V品が400円、4.2Vが700円。2012年6月より、福井村田製作所にて20万個体制で量産を開始する。