Texas Instruments(TI)は5月24日、同社が提供するマイコン「MSP430」向けウルトラ・ロー・パワー(ULP) Advisorソフトウェア・コード解析ツールを発表した。
ULP Advisorツールは、消費電力の最適化に向けたティーチング・ツールであり、数十年に渡り蓄積されたマイコン「MSP430」の消費電力削減に向けたノウハウを提供するもの。ULP Advisorは、静的コード・アナライザを内蔵しており、ソフトウェア・コードの改善点を特定し、ヒントと手法を表示する。具体的には、低消費電力の実現に役立つコードの実例、ビデオ、マニュアル、技術資料へのリンクを掲載している。これにより、開発中のコードを最適化して省電力化が簡単に実現するなど、低消費電力アプリケーションの開発に寄与するのに加え、将来に渡り、活用できる超低消費電力のための手法も提供していくとしている。
なお、ULP Advisorソフトウェアは供給中で、最新版のCode Composer Studio IDE ver. 5.2に組み込まれており、無償でダウンロードできる。ULP Advisorツールは、Code Composer Studio IDE ver. 5に統合されたGraceグラフィカル・ペリフェラル設定ソフトウェアおよびMSP430Wareをはじめとした、「MSP430」マイコン・ソフトウェアツール群に追加される。また、IAR Systems製の統合開発環境 IAR Embedded Workbenchからもダウンロードできる。さらに、オープンソースのMSPGCCをはじめとしたその他のコンパイラおよび統合開発環境をサポートするスタンドアロン・バージョンも供給予定という。