富士通は、5月17日と18日の2日間、東京・有楽町の東京国際フォーラムで、「富士通フォーラム 2012」を開催する。今回のテーマは「Reshaping ICT - Reshaping Business」。このフォーラムは、富士通がソリューションを紹介するイベントで毎年開かれているが、昨年は東日本大震災のため中止となり、今回は2年ぶり19回目の開催となる。全92種のセミナーと約110種の展示デモを実施し、新たなICT利活用への取り組みと、それを支える最先端のプロダクト、サービス、テクノロジーを紹介する。
15日には、一般公開を前にプレスに事前公開されたので、ここでは参考出展を中心に展示品を紹介する。
次世代ビークル
会場でひときわ目立ったのが、次世代ビークル。電気自動車部品のリチウムイオンバッテリ、パワーリレー、周辺画像装置、静脈センサーなどを展示。また、離れたところから電気自動車の状態を監視するクラウドモニタリングシステムも展示されていた。富士通では今後、本格的に自動車産業に参入するという。
My Cloud
家庭内にサーバを設置することにより実現するMy Cloudのブースも設置。スマートフォンやデジカメなどの写真やテレビの録画番組の保存、エアコンや照明などの家電の電源のON/OFFや最適な使い方をリモートコントロールするほか、電力の見える化を実現する。また、企業が提供する個人向けのクラウドサービスも利用できる。ただ、まだ検討の段階。
ペットの健康をクラウドで管理
富士通が14日に発表した、ペットのクラウド型健康管理支援サービス。犬向けの活動測定デバイスで歩数(運動量)・震え(心境変化)・温度変化(危険温度帯の検知)などを測定し記録する。動物病院との連携も視野にいれている。サービスの提供は2012年下期の予定。
スマートフォンで正しい肌色を測定
こちらは、富士研究所が5月7日に発表したスマートフォンで正しい肌色を測定できる補正技術を利用したスキンチェックサービス。女性が次々と体験していた。
行政キオスク端末
住基カードを使って、コンビニで住民票や印鑑証明を受け取るサービスはすでにあるが、こちらは、銀行のATMコーナーに設置するためのキオスク端末。コンビニよりも、セキュリティが確保しやすいという。また、ローンの申し込みの際、住民票が必要なケースがあり、このときその場で取得できる。将来的には、キャッシュカードと住基カードを一体化することも検討しているという。
モバイル営業支援サービス
ARROWS用のモバイル営業支援システム。Handbookを利用した電子カタログやテレビ電話機能を備える。電子カタログは必要な分をクラウドから切り出して利用することが可能だという。
ARROWS関連では、PFUが15日発表した「ARROWS Tab」で直接使える「ScanSnap S1100」も展示。USB接続で給電もUSBから受ける。名刺や厚さ1.24mm以下のプラスチックカードもスキャン可能で、EvernoteやSugarSyncなどのクラウドサービスとも連携可能。
特別支援携帯アプリ
発達障害や知的障害のある子ども向けのアプリを展示。これまで携帯アプリはあったが、今回スマートフォン向けアプリも参考出展。自分の感情を絵カードで伝えることができるアプリや文字の筆順の理解を支援するアプリを展示する。このアプリは、香川大学教育学部(坂井研究室)との共同開発によるもの。