富士通は5月15日、同社のパブリッククラウド「FGCP/S5」を活用したEMS(エネルギーマネジメントシステム)サービス「Enetune」を開発し、6月末より提供開始すると発表した。同サービスは、企業の複数拠点から電力データを収集し、クラウドに集約して一元管理することで、統合的・横断的に可視化するもの。
同サービスでは、建物の規模や稼働時間、生産量など、さまざまな視点で電力利用の効率を比較・評価することができ、それらに基づいた対策を複数拠点に展開することにより、従来の拠点ごとの改善ではなく、複数拠点での全体最適を実現する。
富士通研究所が開発した電力需要予測機能により、当日の電力需要を事前に把握可能なため、蓄電池や自家発電機に切り替えるなど、事前に対策を検討することも可能となる。一定周期で利用電力を監視し、契約電力を超過することが予測される場合は、電子メールなどで警報を通知し、それをもとに、空調・照明などの設備を遠隔制御や自動制御することにより、契約電力超過を抑制できる。
価格は、月額3万円(1拠点)から、2012年6月末より各機能を順次提供する。(初期費用は個別見積)。