Broadcomは5月14日、1システム当たり最大4000ポートを実現した100Gbpsイーサネットスイッチソリューション「BCM88650」シリーズを発表した。

「BCM88650」は、ラインカードの全機能を1チップに統合したSoCで、同社のファブリック「FE1600(BCM88750)」との併用により、100Tbpsを超える次世代高密度ネットワーク・ソリューションを実現する。

SNSやビデオストリーミング、高帯域幅のビジネスサービスの人気が高まる一方で、高速ネットワークの需要は驚異的なペースで拡大している。これを受けて、拡張性に富むと同時に低コストな100Gbpsイーサネットプラットフォームへの要求が高まっている。また、数千台規模のサーバで構成される大規模データセンターでは、コアからエッジに至るまで100Gbpsのネットワークが必要となる一方で、大手サービスプロバイダのネットワークではアクセス容量の拡大に対応できる100Gbpsインタフェースを備えた10G PONなどの高密度なコアスイッチング・プラットフォームが求められている。

同製品は1チップで、全体で数百Gbpsの容量を持つキャリアのアクセススイッチ・ソリューションの設計が可能。データセンター・コアやキャリアのコアネットワーク向けに、1台のシャーシで最大25Tbpsに達する容量の設計にも対応する。さらに、容量の異なる複数のシャーシを相互接続させて、拡張性の高い大規模コア・プラットフォームを構築し、100Gbpsイーサネットのワイヤスピードで最大4000ポート、もしくは40GbE/10GbEで同等の規模を実現できる。

具体的には、高度なパケット分類とディープ・バッファ・トラフィック管理、セルベースのファブリック・インタフェースの他、1/10/40/100Gbpsイーサネットネットワークインタフェースを追加コンポーネント不要で統合している。また、データセンターやメトロイーサネット、伝送アプリケーション向けにビルトインサポートを備えたプログラム可能なパケット分類エンジンブロードコム/NetLogicのプロセッサの併用により、大規模オンチップ分類データベースへの拡張が可能。さらに、レイヤ2~4の200Gbpsのトラフィックをシングルストリームで処理でき、データセンターやキャリアイーサネット、パケット伝送などに対応する。

なお同製品は、現在サンプル出荷中で、量産開始は2012年下期を予定している。