マイナビニュースはこのほど、20代・30代男女を中心としたマイナビニュース会員を対象に実施した「クラウドサービス」に関する調査結果を発表した。テレビCMなどですっかり身近になった「クラウドサービス」だが、実際にはどんなサービスがよく利用されているのだろうか。
調査はインターネットログイン形式で実施され、有効回答件数は500件、男女比は男性が224人(44.8%)、女性が276人(55.2%)だった。年齢別では、20代が64.6%、30代が22.8%だった。
知名度&利用度ともにNo.1はやはりGoogle
初めに、「クラウドサービス」という言葉自体を知っているかどうかを聞いたところ、「知っているし、説明もできる」という回答が27.8%、「名前だけは知っている」という回答が49.0%得られた。76.8%の人がクラウドサービスを「知っている」と答え、クラウドサービスが一般的なサービスとして浸透していることが明らかになった。
続けて、「聞いたことがある」「知っている」クラウドサービスを複数回答で聞いたところ、グーグルのメールサービス「Gmail」という回答が60.6%と最も多かった。第2位の回答も「Google カレンダー」(36.4%)と、グーグルのサービスを挙げる声が圧倒的に多かった。そのほか、「Windows Live」(28.0%)、「iCloud」(27.8%)、「Evernote」(20.2%)も、2割以上の人が知っているという結果となった。
76.8%という知名度だったクラウドサービスだが、実際に利用している人はどのくらいいるのだろうか。クラウドサービスの利用の有無を聞いたところ、「ある」と回答した人は500人中179人(35.8%)と、「知っている」と答えた人の約半分となった。
さらに、「クラウドサービスを利用したことがある」と回答した人に「最もよく使っているクラウドサービス」を聞いたところ、「知っているサービス」と同様に、「Gmail」が最も多いことがわかった。以降、「Windows Live」(12.8%)、「Google カレンダー」(10.6%)と続いている。第2位に「Windows Live」が入っているように、身近な「メール」からクラウドサービスを利用する人が多いようだ。
便利だけど、プライバシーの侵害や情報漏洩は心配
本アンケートでは、利用しているクラウドサービスについて、「選んだ理由」「好きな理由」「オススメしたい機能」「改善してほしい機能」「利用の際に失敗したエピソード」「自分なりの活用術」などを自由回答形式で聞いている。
クラウドサービスの最大の魅力は、インターネットが接続できる環境であれば、いつでもどこからでもデータにアクセスできる点だが、本アンケートでも、この特徴を便利とする回答が多く見られた。
- 自宅でも会社でもネットカフェでも利用できるので楽
- 容量が大きく、どこからでもアクセス可能だから
- どのデバイスからも利用できるのがよい。家に保存しているPCの写真もスマフォから見ることができる
グーグルが提供するAndroidを搭載したスマートフォンを利用する際に「Gmail」のユーザーアカウントの登録が必須になっていることもあり、スマートフォンとの連携に関する回答が多く見られた。実際には、「クラウドサービス」ということを意識せずに、Gmailを利用している人はもっといるのかもしれない。
- Android端末を使っているのでたまたま
- スマホだと必須だから
- スマホを利用するにあたって必要だった。保護機能などがあるといい
- スマホなのでメールはGmailを使っている
Gmailは利用頻度が多い分、改善してもらいたい機能も多いようで、以下のような意見が寄せられた。
- 写真を送るのにパケットが大きすぎてしまうのが困る
- 迷惑メールの受信拒否機能がないのが残念
- 本文を開いた状態で前後のメール本文に移動できるようにしてほしい
- 削除してしまったメールの復元ができるようにしてほしい
なお、グーグルは先日、プライバシーポリシーを変更したが、それについて言及する回答もチラホラ見られたほか、クラウドサービスのセキュリティに対する不安を示す回答も少なくなく、利便性とリスクを考慮したうえで利用している様子がうかがえる。
- いつデータが消えてもいい心積もりで、常にデータのバックアップを作るようにして使っている
- コストは安いが、情報流出が心配
- あらゆるプライバシー情報を収集されているのではないかと不安
- (グーグルに対し)個人情報を第三者に管理させるのをやめてほしい