Intersilは、Thunderboltケーブル用20Gbpsチップセットを発表した。

高速通信用ケーブルでは、データレートが10Gbpsを超えるにつれて、低コストのケーブルでは信号劣化が深刻な問題になると言われている。これに対処するためには、ケーブルの両端のコネクタ内部に高速トランシーバICを配置する必要がある。

同ソリューションは、高速シグナル・プロセッシングIC「ISL37231」とパワーマネジメントIC「ISL80083」で構成され、総転送レートは20Gbps。2つの双方向チャネルを提供する。Thunderbolt対応製品を簡単に相互接続でき、最大6デバイスのデイジーチェーン接続が可能となる。チップセットは、40nmプロセス技術とパワーマネジメント技術を採用し、マイコン、入力レール・セレクタ、レベル・シフタ、アイ・モニタなどの主要機能を集積している。消費電力は450mW未満。待機時消費電力は最大で50%低減できる。

「ISL37231」はシールド・ツイスト・ペア(STP)、Twinax、Microcoaxなど低コストのケーブルに対応する。低コストのケーブルの使用する場合、シンプルなリタイミング・ソリューションでは信頼性が低下する傾向があるが、伝送媒体に最適化したアダプティブ・イコライゼーション、ディエンファシス、信号リタイミングなどの先進機能により信頼性を確保したという。

一方の「ISL80083」は、ISL37231への高効率給電を実現するために開発された集積型小型パワーマネジメントIC(mini‐PMIC)。高効率2.5MHz同期整流降圧型レギュレータ、低消費電力リニア・レギュレータ、レベル・シフタ、入力レール・セレクタを集積しており、コストの低減に寄与するという。

なお、同ソリューションは、特定ユーザー向けに現在サンプル出荷を開始している。