テクトロニクス社は5月9日、ビデオ・コンテンツ自動検証システム「Cerify QC」ソリューションにDolby技術を統合した自動オーディオ・ラウドネス補正機能を発表した。

「Cerify」はオーディオ・ラウドネス補正機能を搭載しており、オーディオ/ビデオのコンテンツをテストするだけでなく、テスト結果をもとにオーディオ・コンテンツを、自動的に補正することができる。

地上波/衛星の放送局やケーブル・テレビ事業者、IPTV事業者は、米国のCALM(Commercial Advertisement Loudness Mitigation) Act(商業広告音量軽減法案)のオーディオ規制などのように、A/85規格またはEBU R128オーディオ・ラウドネス規格に準拠することを求められる。これらの要求に対応するためには、専用ハードウェアやワークフローの追加が必要であり、運用方法や設備への新たな投資が必要となるという課題があった。

今回のオーディオ補正機能を利用することで、オーディオの品質検査と補正作業が、従来のQC手順のまま行うことが可能となる。また、補正を行うためのワークフローを追加する必要がなく、QCエンジンから情報を収集して補正処理をするためのMAMまたはオートメーション・システムを省略できる。事業者は、ワークフローやシステムを簡素化できるため、設備追加などの投資を抑制することが可能。Cerifyはファイルベースのコンテンツ自動検証システムであり、配信または送出前、インジェストおよびアーカイブ、トランスコード時のQCポイント、制作およびポストプロダクションでのコンテンツ検証ができる。「Cerify」は、Microsoft WindowsベースのPCにおいて、スタンドアロン・ワークステーションからクラスター構成のエンタープライズシステムまでスケーラブルな構成に対応でき、アセット・マネージメント・システムからAPIによってコントロールすることができる。