アルーは5月9日、2012年度の新入社員育成に関する考慮点を「新入社員研修の傾向」と「配属後の育成環境」という2つの観点から情報を収集し、総括レポートとして発表した。

同レポートによると、2012年度の新入社員は、自分から発言してわからないことは質問する「積極性」と、教えられたことを吸収しようとすぐに実践する「成長意欲」の高さが見受けられるともに、他者からのフィードバックを素直に受け入れ、改善する真面目な姿勢も見られたという。

さらに、昨年に増して「協調性」があり、チームへの貢献意欲も高く、互いに協力して進め、周囲へ積極的に関わることで、貢献しようとする姿勢も目立ったとしている。

一方、「競争意識」が低く成果よりも周囲に合わせることを重視し、目の前の期待や自分の基準の達成で満足し、それ以上は目指さないといった行動も見られたと指摘されている。また、背景や意図の読み取りも浅く、その場の正解不正解を知りたがる傾向があり、相手の視点で捉え、自分で考え行動する力の弱さが昨年に増し、目立ったという。

こうした結果から、同社は、2012年度の新入社員は「協調性」が高まる一方、「思考の浅さ」や「相手視点の不足」が年々強まっている傾向が考えられるとしている。

2012年度新入社員研修においては、組織と人材のグローバル化に向けて、各企業が様々な取り組みを実施しているが、新入社員に、アジア新興国市場で活躍するグローバル人材になりたいかと聞いたところ、「はい」が 51.7%、「いいえ」が48.3%という結果となった。

アジア新興国市場で活躍するグローバル人材になりたいか? 資料:アルー