富士通は、ビッグデータを分析し、データの価値評価やデータからの課題抽出、さらにデータをどう活用していけばよいかといった提言を行うサービス「データキュレーションサービス(データコンサルティング)」を提供開始すると発表した。価格は個別見積り。
このサービスは、BI(Business Intelligence)が業務の専門家が仮説を立て、それを検証する仮説検証型のアプローチをとっているのに対し、キュレーターがユーザーのデータを預かり、活用目的をヒアリングし、データ分析の進め方を決定、約2カ月間(標準)の分析・評価作業を実施する。異なる業務のデータを重ね合わせて分析することで、ある業務に特化したBIだけでは見えてこなかった課題や業務改革・新規ビジネスの種を導き出す。
分析・評価の結果得られたデータの有効性、データ収集・活用の提言などは、分析報告書として提供し、また報告会を実施してその内容を説明する。業務知識に基づく先入観にとらわれることなく、データそのものから読み取れることだけを抽出・分析するのが特長。
たとえば、サポート業務のために蓄積されたデータから企画、設計など他部門の業務改善につなげたり、新製品のスペックや新サービスの仕様を検討する際に、現在あるデータで目的は達成できるかといったフィージビリティスタディーを実施したりする。また、機器の動作ログデータから故障を予測し保守サービスに活かす、監視カメラの映像から人の行動をパターン化してマーケティングに活かす、などのデータ活用モデルを検証する。
同社は、「データキュレーションサービス」で得られた成果をもとに、顧客の課題解決や業務改革、新規ビジネス創出を促し、それにより生み出されるデータをさらに蓄積して新たな課題を抽出するという、"データによる価値創造サイクル"を提案していく。