世の中の全員が自分と気が合うわけではないということはわかっている。しかし、職場に不条理な人がいるとどうしても気になってしまう。ましてや、それがあなたの上司や長期的にチームを組まなければならない人なら、なおさらだ。だれもが1度は経験するこの状況をどう乗り切るか――Open Forumの記事「How to Deal With Irrational Behavior(どうやって不条理な人とうまく付き合うか)」が、そのコツをアドバイスしている。

不条理な人とは、「状況に対して過剰に感情的な反応をする人」、「非現実的な期待を持ち続ける人」、「頭では理解していながらも無責任で不適切な振る舞いをする人」などだ。

この記事を読んでいるあなたはきっと道理をわきまえた人で、理にかなったことを好むタイプだろう。だからこそ、正反対の振る舞いを平気でする人が理解できないし、許せない。記事の筆者、Mike Periu氏もあなたと同じような人で、彼らのせいで眠れなかったこともあるという。

そうしたなか、Periu氏はダメージを最小限に抑えながら不条理な人とうまくやるコツを編み出した。それが、次の4ステップだ。

(1)目標は控えめに、スタートはゆっくりと

不条理な振る舞いをする人が根本から変わることができるか、それはだれにもわからない。だからこそ、目標を低くして、まずは双方が5分でも敬意を持って話ができるようにしよう。「あなたと相手の考え方の違いは大きく、一気に克服することは不可能に近い。高い目標を持つと失敗につながる」とPeriu氏は助言している。

(2)内容ではなく、コミュニケーション手段で合意

仕事で必要なやり取りをどうするか――どのようなことが不条理な振る舞いにつながる論争点になるかは別として、どうやって(=how)コミュニケーションをとるのかにおいて合意しよう。

口頭、電子メール、TV会議など、さまざまな方法があるが、どれがお互いにとってやりやすい方法かを考えたい。コミュニケーション手段が決まったら、お互いが落ち着いている時、感情的になっていない時にコミュニケーションをとることも徹底したい。非難や咎めは生産的ではなく、このような話は議論中に出さない点でも合意したい。

(3)失敗や後退に備える

不条理な人と一緒に働く方法を見いだすことはラクではない。目的を達するまでの過程で失敗や後退があることは最初から覚悟しておこう。「失敗して当たり前」と思えれば、乗り越えやすいはずだ。

(4)単なる口論になる転換点に注意

最後に、Periu氏は「不条理な振る舞いは周囲に忍び寄ってくることを覚えておきたい」と注意する。つまり、不条理な相手と話していると、自分もヒートアップしてくる可能性があるということだ。

感情をかき乱すような発言を受けた場合は、そろそろ会話が結果を生まない「口論」になりつつあるというサインと言える。こうした時は勇気を持って会話をいったん打ち切り、全員が落ち着いてから再開しよう。