ロームは4月23日、スマートフォンやデジタルスチルカメラ(DSC)など向けのファストリカバリダイオード用パッケージでは世界最小クラスを実現した「VML2」を開発したと発表した。

2012年4月よりサンプル出荷を開始し、7月から月産100万個の体制で量産を開始する予定という。サンプル価格は1個30円。生産はマレーシアのROHM-Wako Electronics(Malaysia)で行う。

近年、スマートフォンやDSCをはじめとする携帯機器の小型・薄型化が加速しており、あらゆるセットの省スペース化、高密度実装が可能な小型部品が求められている。また、DSCだけでなく、スマートフォンでも内蔵ストロボが搭載されるようになり、それに合わせて高耐圧のニーズが高まっている。しかし、耐圧を保持したまま、パッケージを小型化するのは、放電などの課題から困難とされていた。

そこで今回、フレームのデザインや組み立てプロセスを見直しパッケージを最適化し、ファストリカバリダイオード用では世界最小となる1.0mm×0.6mmサイズを実現した。従来の2513サイズ(2.5mm×1.3mm)に比べ、体積を約86%削減。小型でありながら、450Vの高耐圧にも対応する。

世界最小の1006サイズの「VML2」パッケージ

従来品より80%以上軽量・小型化した