米Citrixは4月17日(現地時間)、アプリケーション/サービスデリバリーアプライアンスの最新版「Citrix NetScaler 10」を発表し、同日より出荷を開始した。

Citrix NetScalerは、物理/仮想化アプライアンスとして利用可能なアプリケーション/サービスデリバリーアプライアンス。高速な負荷分散とアプリケーション高速化、コンテンツスイッチング、高効率なデータ圧縮、静的および動的なコンテンツのキャッシング、SSLアクセラレーション、ネットワーク最適化、パフォーマンスの監視、強固なセキュリティを提供する。

今回発表された最新版には、新しいCitrix TriScaleテクノロジーを採用。急速な負荷の増大や、高負荷のアプリケーションやサービスの要求に対応できるリソースと性能を必要なときに必要なだけ利用でき、将来の負荷を予想した高価なリソースの準備が不要となる。

Citrix TriScaleテクノロジー

このTriScaleテクノロジーにより、単体のアプライアンスの性能を必要に応じてオンデマンドで最大5倍まで「スケールアップ」できる。また、NetScalerのクラスタリングにより、最大32倍まで「スケールアウト」が可能。さらに、最大40のアプライアンスを1台のプラットフォームに統合する「スケールイン」によって、物理インフラの簡素化と運用管理の合理性、省スペースと省電力化を実現する。

TriScaleテクノロジーのほかにも、160種類以上の新しい特長・機能を備えるという。 製品の詳細については、5月9~11日にサンフランシスコで開催されるCitrix Synergy 2012にて発表される。

同製品は、NetScaler MPXハードウェアアプライアンス、NetScaler VPX仮想アプライアンス、NetScaler SDX仮想化マルチテナント アプライアンス プラットフォームに対応。現行のCitrix NetScalerを利用し、NetScalerの保守契約を結んでいる場合、無償で利用可能。

クラスタリング機能については、第2四半期の後期から提供が開始される予定だ。