富士通とヴイエムウェアは4月19日、東京電機大学の東京千住(2012年4月神田より移転)、埼玉鳩山、千葉ニュータウンの3キャンパスに分散していた教育研究システムサーバ29台を、富士通のデータセンターを利用してプライベートクラウド上で7台に統合し、学習・研究用アプリケーションが利用可能な約1,000台の仮想デスクトップ環境を構築したと発表した。

東京電機大学のクラウド基盤のイメージ

従来仮想デスクトップ環境に不向きとされていた、エレクトロニクス・メカトロニクス統合設計技術などの授業で利用する3D CAD系の高度なアプリケーションも、「VMware View」の画面転送プロトコル「PCoIP」を用いることで仮想デスクトップ環境での利用が実現された。

今回、VMware Viewの仮想化プラットフォーム「VMware vSphere 5」の3Dグラフィックアクセラレーション機能(GPUをCPUでエミュレート)により、グラフィックボードを不要とするハードウェア構成とした。これにより、キャンパス内のパソコン教室でしか利用できなかった環境を、学生は自宅やインターネットカフェのPCなど学外からもクラウド上の仮想デスクトップへアクセスすることが可能になった。

「VMware View」の仕組み

各キャンパスのパソコン教室には、静音・省エネルギー設計のPC「ESPRIMO K522/D」と「FUTRO S900」を合計800台導入し、学生の学習を妨げず、環境にやさしいICT環境とした。