Mentor Graphicsは4月17日、「BridgePoint UMLエディタ」をオープンソース化すると発表した。これによって、多くのシステム設計者がUML編集機能に幅広くアクセスできるようになり、強力な実行可能・変換可能なモデル駆動型開発を推進することが可能になると同社では説明している。
「BridgePoint」は、EclipseをベースとしたxtUML環境で、標準UMLを拡張したものであり、UMLを下流の実装言語であるCやC++、SystemCなどへ変換するとともに、UMLモデルをモデルのまま実行しその動作を検証できる。また、IP-XACTやAUTOSARなどのインタフェース規格にも対応する。
UMLエディタ、実行機能をシミュレーションする検証モジュール、変換機能を提供するモデル・コンパイラのセットで構成されており、同社では「BridgePoint」のUMLエディタ部分をオープンソース化することで、ユーザ開発のモデル・コンパイラを使用して拡張できる完全なモデル駆動型開発フローへのアクセスを無償で提供する。なお、「BridgePoint」の検証モジュールおよびオープンソース化するUMLエディタにプラグイン可能な現行の商用モデル・コンパイラは、引き続き同社の商用製品として提供される。
今後、同社の「BridgePoint」開発チームは、オープンソース・コミュニティに参加し、機能提供と共に実行・変換可能なUMLに関する知識移転の効率化を進めていく。オープンソース化されるコードには、xtUMLメタモデル、「BridgePoint」のxtUMLモデル、Eclipse環境へのインタフェースとなるJavaソースが含まれている。