STMicroelectronicsは4月16日、4Gスマートフォン向け超小型アンテナ共用IC「DIP1524」を発表した。

スマートフォンでは、実装面積の省スペース化を図るため、アンテナもBluetooth/Wi-Fi/GPSと共有して利用する必要がある。同製品は、最新のパッケージング技術により、プリント基板上の専有面積は従来比65%減となる1.14mm2を実現。GPS/GLONASS衛星、Bluetooth、Wi-Fiの他、LTEバンド7など、複数のRF受信器に対し、高い強度の信号を同時に供給することができる。

中でも、GPSは衛星信号が微弱なため、高効率なアンテナ接続が必須となる。「DIP1524」では、複数衛星の接続することで、より高速なGPS起動時間(初回測位までの時間)および正確な測位結果により、高い信頼性が求められる位置情報サービスに寄与する。

「DIP1524」は、STの集積型受動デバイス(IPD)技術を使用し、ガラス基板上に構築されている。これにより、他社が使用しているセラミック基板と比べて挿入損失が小さく抑えられた。GPS挿入損失は最大0.65dB、GLONASS挿入損失は最大0.75dB。

なお、「DIP1524-01D3」は現在サンプル出荷中で、フリップチップ・パッケージ(4バンプ)で提供されている。価格は1000個以上購入時で0.129ドルの予定。

STの4Gスマートフォン向け超小型アンテナ共用IC「DIP1524」