富士ゼロックスは4月13日、村田製作所の貿易帳票管理システム構築し、輸出業務の帳票をすべて電子化したと発表した。

電子化の対象となったのは、船積み依頼・手続きや税関手続きなど貿易に関わる帳票で、月あたり45,000枚に及ぶ。システム化において富士ゼロックスは、海外拠点や代理店を含めた69の輸出業務プロセスを分析し、業務効率化に向けた運用を見直した。

システム化へのアプローチとして、

1.海外拠点や代理店なども含めた全69の輸出業務プロセスの徹底分析
2.業務効率化に向けた運用の見直し
3.完全ペーパーレス化の実現に向けた、法要件の洗い出し
4.システム化によるリアルタイムでの輸出業務進捗の見える化

に取り組み、今まで人がやり取りしていた「紙での授受」、「電話、ファクスによる問い合わせや催促」、「必要帳票、およびステータスの把握」など、輸出業務の大きな負荷となっていたインプットからアウトプット、および情報管理までの工程をシステム化した。 システム化により、紙やファクスでやりとりされていた対外組織とのやりとりはメールによる運用となり、受信した帳票は自動的にデータベースへ抽出・送付され、かつ進捗状況に応じて必要組織へ帳票を添付メールにて自動配信される。

また、帳票を管理するデータベースでは、帳票の閲覧機能に加えて輸出ごとの進捗状況をリアルタイムで管理し、滞りなく業務が進んでいるか、進んでいないとすればどこに問題があるのかを一目でわかる仕組みを構築した。

さらに完全ペーパーレス化に向けた法要件をアマノビジネスソリューションズの協力のもとに抽出し、リアルタイムでの輸出業務進捗の見える化を実現した。

貿易業務プロセス改善を目指した今回のシステム化により、AEO(特定輸出者)である村田製作所は53%のプロセス改善、従来3日を要した業務を1日に短縮、さらにペーパーレス化による月間45,000枚の紙出力削減と年間約2,000万円以上のコスト削減を実現したという。