Twitteは、同社の運営する「Twitter」において悪質なスパム活動を行っていたスパマーおよびスパムツールプロバイダを、サンフランシスコ連邦裁判所に提訴した。今回提訴されたのはTweetAttacks、TweetAdder、TweetBuddyの3団体と個人スパマー2名とされており、この訴訟対象となっているスパムツールについて、セキュリティソフトの開発を手がけるシマンテックが各ツールの詳細をブログで紹介している。

TweetAttacks

シマンテックによると、今回提訴されたスパムツールのひとつであるTweetAttacksは、Twitterのマーケティング製品として販売されており、数千のアカウントに対して一度にツイートやリツイートを投稿する機能を持つという。また、複数ユーザーに対するフォロー / アンフォローの自動化機能や、Twitter社によるアカウント停止を回避する機能、全フォロワーにダイレクトメッセージやリプライを一斉送信する機能、大量の偽アカウントを自動生成する機能なども備えている。

リプライおよび「@関連」の一斉送信機能の例

たとえばスパマーがTweetAttacksを利用してポルノ関連リンクを一斉送信する場合、「porn」というキーワードを含むツイートをした全ユーザーに対して、ポルノ関連リンクをリプライすることができる。また、不特定多数のユーザーに対して、ポルノ関連リンクのツイートの中に対象ユーザーのIDを入れ、「@関連」としてスパムツイートを一斉投稿することも可能となっている。

このほかTweetAttacksには、ツイートの信憑性を増すために、別のスパムアカウントを利用して「RT」付きのスパムツイートを自動投稿する機能や、スパムアカウントであることを隠蔽するために、あたりさわりのない内容のツイートを自動投稿する機能などもある。なお、TweetAttacksにはマニュアルも用意されており、リンクを送信する時間帯、1日あたりのツイート数、フォロワーを増やす方法、送信停止を回避する方法などについて、スパム効果を上げるための詳細なアドバイスが記載されていたという。

TweetAttacksにはPro / Lite / Free Editionの3バージョンがあり、価格はproが127ドル、Liteが57ドルとなっている。

今回の訴訟はスパム行為を減少させるべく行われたもので、ユーザーに対しては知らないユーザーからのリンクを安易にクリックしないように注意を促すとともに、スパムアカウント報告の協力を呼びかけている。