Texas Instruments(TI)は4月11日、マイコンでGPS機能を実現できるSimpleLink GPS「CC4000」を発表した。
同製品は、SimpleLinkファミリとして、組み込み用マイコン・アプリケーション向けにRF(高周波)の専門知識が少なくても簡単にGPSを追加できる全機能内蔵ソリューションとなっており、GPS機能を追加するために必要な機能を搭載している。
push-to-fix機能は、GPIO(汎用入出力ポート)を経由したハードウェア制御のみで、位置、時刻、速度の情報を含むNMEA(National Marena Electronics Association)プロトコルの文字列をGPIOから受信できる。watchful-eye機能は、ソリューション内のメモリを最適に使用し、以前にデコードした衛星情報を自動的に活用して、超高速のTTFF(Time To First Fix、初測位時間)を提供する他、システムの総合的な消費電力を最適化する。また、2.5m未満の測位精度および秒パルス出力機能を備えており、精密な位置およびタイミング・データを提供する。
サイズは100mm2以下で、あらゆるマイコンおよびプロセッサと組み合せて使用するのにも適している。
また、スケジューリング機能によって、広告キャンペーンを開始する際、ある指定時刻に複数の電子広告上にイベント・メッセージを表示したり、バンキング・システムや産業システムの故障など、タイムスタンプ付きの記録が必要なアプリケーションでは、μs単位までの正確な時刻が記録できるという。
なお、評価キット「CC4000GPSEM」がTIのeStoreにて参考価格39.99ドルで供給中。今後、TIの販売特約店からも供給する予定という。また、MCU「MSP430」にSimpleLink GPS「CC4000」の機能を追加するために、別売りのエクスペリメンター・ボード「MSP-EXP430F5529」向けの資料およびサンプル・ソフトウェアを供給している。「MSP430F5529」以外にも、低価格帯の16ビットMCU「MSP430」でも使用できる。すでに量産出荷を開始している。