Texas Instruments(TI)は、高精度クロック・バッファ製品ポートフォリオを拡張する製品として、「CDCLVC1310」および「LMK0010x/LMK0030x」の2種類の製品ファミリを発表した。
LVCMOSクロック・バッファであるCDCLVC1310は、クリスタル・モードにおいて-169dBc/Hzの位相ノイズフロア特性と25fsのジッタにより、システム間の通信リンクおよびSNR(信号対雑音比)性能を向上させることが可能だ。
また、LVPECL、LVDS、HCSL、SSTLおよびLVCMOSの入力信号に対応しており、内蔵の電圧レベルおよび信号トランスレータによって、基板実装面積を縮小することができる。さらに1.5V、1.8V、2.5Vおよび3.3Vと広いI/O電源電圧に対応することから、システム設計を簡素化、BOM(原材料費)の削減も可能だ。
一方の差動クロック・ファミリ「LMK00301/04/06/08」は、クロック入力 156.25MHz(帯域幅12kHz~20MHz)において51fs RMSのジッタ特性を提供するため、システム間のリンク性能を向上することが可能だ。
また、さまざまな出力信号、内蔵の電圧レベルおよび信号トランスレータによって、インタフェース・ロジックおよび外付け部品が不要で、基板実装面積を縮小することが可能なほか、出力クロックの設定機能により開発機器の評価コストの低減ができるようになっている。
なお、これらの製品は順次量産出荷を開始しており、1000個受注時の単価は1.50ドルからとなっている。また、同社では2012年第2四半期に、低消費電力アプリケーション向けに、1組の差動エンド・クロック出力を8系統に分配する機能を提供するファンアウト・バッファ製品を発表する予定だとしている。