シリコンバレーで話題のWebサービスと言えば、まずPinterestが挙がるだろう。気に入った/興味ある(interest)Webコンテンツをピン(pin)するというわかりやすいコンセプトが人気で、ユーザーが急増している。企業もPinterestを有効活用できるのだろうか? Mashableが「How Pinterest Can Turn Your Brand Red-Hot(Pinterestを自社ブランド戦略に役立てる)」という記事で、企業がPinterestを活用するポイントを紹介している。
現在、Pinterestで人気があるカテゴリーは「アート」「クラフト」「ファッション」「料理」などだ。「自社がこれらの分野を専門としていなくても、顧客獲得などにPinterestを活用できる」とMashable。参照トラフィックでは、すでにTwitterを上回っているという。
Web最適化サービス企業の米Maxymiserが作成したPinterestの説明図によると、アクティブユーザーは1日220万人、月間では1,200万人。ユーザーは、自分がやりたいことや関心あることを伝えたいと思っているアクティブなタイプが多く、「買いたい」「発見したい」などがキーワードと言えそうだ。女性の比率が9割と圧倒しているが、男性も急増中とのこと。
Maxymiserは、小売店とメディア関連のマーケッターがPinterestを活用すべき理由として、「YouTube、Google+、LinkedInを合わせたよりも誘導率が高いと思われる」「認知度や売上アップにつながるレコメンデーションエンジンである」を挙げている。
では、Pinterestはどのようにマーケティングに活用できるのだろうか? まずは、Pinterestにおけるユーザーの行動から、ビジネスにつながるものを分析してみよう。
- 生活に関連のある写真などを通じて自身を表現する(=現在のユーザーや購入者)
- 自分がやりたいこと、購入したいことなどを伝える(=近い将来顧客になる人)
- 他のユーザーと共有したり薦めあったりする(=影響力のある人、潜在ファン)
- 特定またはランダムなトピックについて学ぶ・開拓する(=長期的な顧客)
- 購入する、見る、読むなどの行動のために調べる(=すぐに顧客となる人)
これらのユーザーがすべてPinterestコミュニティの一員であり、口コミでの影響力を持つ人々だ、という点も忘れてはならない。
肝心の活用方法としては、以下が提案されている。
- ボードを作り、自社をアピールする。自分たちの嗜好に合う画像、潜在ユーザーの目に留まる画像をボードに載せて、自社のイメージ、方針や哲学などを表現する
- 製品情報や重要なコンテンツをピンして認知を図る
- Pinterestのアイコンを目に付くところに置き、自社がPinterestを展開していることを知らせる
- Pinterestで共有しやすいよう共有タブを加える
- 他の人が自分のピンをプロフィールに投稿できるようにしてエンゲージを促進する
Pinterestを活用している企業はファッション・アパレルのKate Spade New York、スーパーマーケットチェーンのWhole Foods Market、メディアではTIME、Wall Street Journalなどがあるという。