Cirrus Logicは4月10日、デュアルチャネルのブースター・アンプ「PB63」を発表した。

同製品は、スルーレートが1000V/μs、電力帯域幅が1MHzで、従来のパワーブースター製品と比べ性能を300%向上させた。±20V~±75Vの電圧で動作し、最大2Aの連続出力電流駆動能力を持つ。「PB63」は小型の信号汎用オペアンプと組み合わせた場合、電圧利得と電流利得の双方を提供できる。こうしたアプローチにより、ユーザーは複合回路の精度、オフセット、インプットノイズ、セトリング時間を最適化できる。

また、「PB63」に安価なオペアンプを1個もしくは2個を組み合わせたダブルブースターを構成することで、半導体やフラットパネル用のテスタ開発では、従来の高電圧アンプに比べ、テスト機器の効率と生産性を向上させることができる。

用途としては、フラットパネルディスプレイ点検装置のパターンジェネレータ、半導体点検装置の偏向回路、科学走査電子顕微鏡、産業用インクジェットプリンタのプリンタヘッドのピエゾドライバ、半導体自動テスト機器のプログラマブル電源などの高密度基板などを想定している。

なお、パッケージは12ピンのPowerSIP。価格は1,000個購入時で128.94ドル。すでに量産出荷を開始している。サンプル出荷も可能。デモ基板入りの評価キットもある。

Cirrus Logicのデュアルチャンネルのブースター・アンプ「PB63」