SAPジャパンは4月10日、輸送管理ソフトウェアの最新版「SAP Transportation Management 8.1」の提供を開始すると発表した。

同製品は、グローバルで輸出入を展開する出荷地点から、倉庫や流通センターなどの在庫拠点までのあらゆる輸送プロセスを統合し、コスト、リソース(船舶、航空、陸路、鉄道)、時間を単一のユーザーインタフェース上で、荷主から到着先までのエンドツーエンドで一元管理することが可能。

今回、荷主や製造メーカーに加え、物流業者向けに、荷物の集荷から海路、最終目的地までの配送の最適輸送経路の計画と管理を行うための機能が追加された。

主な新機能は「貨物船の事前予約」、「海路輸送以外での輸送計画および管理」、「貨物管理(カーゴマネジメント)」。

貨物船の事前予約では、航海番号や航路、船のスケジュール管理などの情報であるボイージマスタデータを取り込めるようになり、貨物を輸送する船の事前予約を行えるようになった。

海路輸送以外での輸送計画および管理では、集荷地点から船の積降ろしエリア(コンテナヤードあるいはコンテナフレイトステーション)間、船着き場から配送目的地間の輸送プロセスに物流拠点を数ヵ所入れることで、輸送荷物のトラッキングを可能にする。各物流拠点においても、輸送作業を細かく管理し輸送ルートの計画を立てられることで、突発的な遅延などが起きても、迅速に輸送や船などの変更が可能になり、追加料金の発生を防ぐ。

貨物管理(カーゴマネジメント)では、コンテナの容積と重量を自動計算し、貨物船への積載可能な空きスペースを事前にわかるため、時間とコストを削減できる。荷物を分譲して船に乗せることになったり、仮に計画していた船ではない船に荷物を搭乗させることになったりした場合も、荷物のトラッキング管理を行うことで貨物を紛失するリスクを軽減する。