ARMとGEMALTO、Giesecke&Devrient(G&D)の3社は4月9日、次世代セキュリティの共通規格の普及促進を目的に合弁会社を設立すると発表した。
スマートフォン、タブレット、スマートTV、家庭用ゲーム機などインターネットに接続する電子機器では、セキュリティ技術が以前にも増して重要視されている。新会社では、セキュリティ技術を使いやすい形で提供、標準化と相互運用などを目的としており、「ARM TrustZone セキュリティ・テクノロジー」をベースとするTrusted Execution Environment(TEE)を開発し、ネット接続機器のセキュリティ強化に取り組むという。
TEEを搭載した機器は、デジタルサービスとの相互接続を簡素化、高速化が実現し、モバイル決済やエンタープライズ・プロダクティビティ、モバイル・バンキング・アプリケーションのほか、オンライン商取引やプレミアム・コンテンツ・サービスも含む多様なアプリケーションやサービスに安全に利用できるようになる。
なお3社は、これらの目的に準じた特許やソフトウェア、人材、資金、資本設備などを新会社へ提供する。このうち、GemaltoとGiesecke&Devrientは、政府や金融、モバイル業界にセキュリティ・ソリューションを展開しており、今回の合弁会社にソフトウェア技術を提供する。新会社には、ARMが40%、GemaltoとG&Dがそれぞれ30%を出資する。