Freescale Semiconductorは、同社が提供する「Tower System」のメカトロニクス・ロボットおよびメカトロニクス・ボードの性能を強化したことを発表した。
同ロボットは2011年に開催されたFreescale Technology Forum Americas 2011(FTF Americas 2011)にて公開された2足歩行ロボットとその開発ボード。
今回の強化では新たに「MC13201トランシーバ」によるワイヤレス機能が装備されたほか、コンパス指示情報の精度を高めるために新たに「Xtrinsic磁気センサ」が追加された。
また、ロボットには4つのサーボ・モータ、3軸加速度センサ、12チャネルのタッチ・センサ、およびXtrinsic MAG3110マグネットメータが付属しており、マグネットメータと加速度センサを組み合わせることで正確なコンパス指示情報に基づいたナビゲーション機能の実現が可能。さらに、プログラミングを開始する際に手を加えずに利用できるコード、およびリアルタイムBASIC言語を使用したマイクロコントローラ内蔵の対話式プログラミング環境であるStickOSをベースとする言語の統合開発環境も用意されている。StickOSは、操作を簡単に理解することができ、プログラミング初心者のためのエディタを内蔵している。インタフェースも完全な対話形式であるため、センサからの瞬間的な応答に基づいてすぐにパラメータを変更することができ、ホストPC側のソフトウェアも最小限で済む仕様となっている。
一方の開発ボードには64KBのRAMと512KBのFlashを内蔵する32ビットのColdFireマイクロコントローラが搭載されており、Tower Systemで提供されるすべてのボードおよび機能拡張のためのプラグイン・ドータ・ボードを装着したXtrinsicセンサとの完全な互換性を備えている。また、3軸加速度センサと12チャネルのタッチ・センサによるスタンドアロン動作も可能だ。
なお、Tower Systemメカトロニクス・ロボット、Tower Systemメカトロニクス・ボード、およびセンサ・アダプタ・ボードはいずれもすでに出荷を開始しており、同社のWebサイト上から注文することが可能となっている。