日立ソリューションズは、自動車などの制御システムの検証を分散型ソフトウェアシミュレーションで実施する「Vietual HILSシステムパッケージ」の販売を4月9日から開始すると発表した。価格はVietual HILSシステムパッケージ Windows版 ライセンスが630万円。

同製品は、ECUなどの制御ソフトウェアの動作検証を行う際に、汎用のソフトウェアシミュレータなどを仮想化されたマシンであるVM(Virtual Machine)上に自動で負荷分散させて実行する。これにより、実機のハードウェアシミュレーションで検証するHILS(Hardware In the Loop Simulation)で実行する場合と比較し、約25%の時間を短縮可能だという。

自動負荷分散実行によりテストの実行時間を短縮

動作検証作業が長期化する要因として、ハードウェア資源(HILS、試作機)の不足が挙げられるが、VMソフトウェア環境は必要な時期に必要な数だけ増やすことや自動負荷分散実行によりテスト実行時間を短縮できるため、ハードウェア試作機の入手前に動作検証作業に着手可能。

ECU開発の動作検証期間の短縮

ソフトウェア評価における長時間の動作検証で占有してしまう試作機をソフトウェアシミュレータで代用することにより、試作機の台数と開発コストを削減できる。

顧客の利用形態に応じて、同社のクラウドサービス「SecureOnline」と組み合わせたサービスの提供も開始され、初期投資をかけずに効率良く検証を行うことが可能となる。