セイコーエプソンは4月5日、 中小型LCD向けディスプレイコントローラICリファレンスデザインを発表した。
FA、計測、医療、業務用機器など、中小型LCDを搭載した製品を開発する際に、ディスプレイコントローラーICとMCU、LCDを接続し評価しながら最適化を図っていく。しかし、この作業はそれぞれのデバイスについて熟知し、デバイス間専用のソフトウェアを開発しなければならないなど、多くの手間やコストがかかっていた。
そこで、同社では、接続・評価を容易にする同製品を開発。ディスプレイコントローラICの評価ボードに加えて、MCUとLCDに共通で使用できるサンプルソフトウェアも無償提供することで、ユーザーのLCD搭載製品の開発をサポートする。
今回、フルカラー(24bpp)で解像度480×272画素まで対応可能な同社のディスプレイコントローラIC「S1D13781」を搭載した新規評価ボード「S5U13781R00C100」を、秋月電子通商などのオンラインショップを通じて順次販売を開始する。「S1D13781」を搭載した従来の評価ボードと比較して、価格は約1/5に値下げしている。
また、STMicroelectronicsの「Cortex-M3」をベースとした32ビットMCU「STM32」を搭載した評価ボード「STM32VL-Discovery」と、各メーカーの中小型TFT-LCDを駆動できる共通サンプルソフトウェアも同社のホームページから無償でダウンロードできる。
なお、同社では、さらに高解像度の中小型TFT-LCDや、他のMCUを使用した評価ボードへの対応が可能なディスプレイコントローラICリファレンスデザインを順次拡充していく方針だ。