企業とクリエイターが力を合わせる"共創ビジネス"を提供するオンラインコミュニティ「eYeka」が、広告代理店のアサツー ディ・ケイと業務提携し、日本に上陸した。

eYekaは、「クリエイティブ・コンシューマー」とよばれるクリエイティブな一般消費者と、彼らのアイデアを必要とする企業が集まるWeb上のコミュニティ。登録ユーザーは、世界94カ国 / 約20万人を超えるという。企業側が、その企業やブランドが抱える課題を同コミュニティ上で提示し、コンテスト形式でアイデアや解決策を募る仕組みだ。それは新商品のパッケージ案のときもあれば、実際に放送されるテレビCM企画案のときもある。そして、いずれも各コンテストには賞金が設定されており、入賞者はその順位に応じた賞金を受け取ることができるのだ。

「クリエイティブ・コンシューマー」とはなにか?

同サイトでは、一般消費者を3段階にセグメントして考える。最下層は「傍観者」と呼ばれるひとたち。目の前に実際の商品やサービスがあれば、それが好きか嫌いかを判断できる人たちのことだ。次に、ブランドに対する知識や愛情を持っている「熱狂的支持者」。そして、同サイトがもっとも重視しているのは最上位にいる「クリエイティブ・コンシューマー」だ。このクリエイティブ・コンシューマーとは、その商品やサービスをよりよくするアイデアを自ら出せる人たちを指す。地域や文化によって偏りはあるが、全体の1%がこの層にあたるという。

そして今回、eYekaとアサツー ディ・ケイは連携してモデルプロジェクト「Stand for Japan」を開催。「世界から見た日本の魅力」をテーマに、芸術、食、技術、人、歴史など、海外の人々から見た日本独自の価値を、動画、写真、グラフィックなど、自由な形態で表した作品を募集した。応募総数は、2012年2月からわずか1カ月の募集期間で約300作品が集まったという。以下に作品の一部を紹介する。

「Stand for Japan」で選ばれた優秀作品

eYekaが世界的に広がりを見せている背景には、ソーシャルメディアの普及があるという。ソーシャルメディアが浸透し、さまざまな情報が氾濫する中で、企業が発信する情報は以前よりも消費者に届きにくくなっている。そこで、プロモーションなどのアイデアの源を、ターゲットでもある一般消費者に直接求め、共に創り上げていくというプロセスが、企業や広告会社に浸透しつつあるというのだ。

"クリエイティブ"な情報に興味を持つ読者の皆さんは、まさにeYekaがターゲットとする「クリエイティブ・コンシューマー」であるといえるだろう。これを機に、eYekaに参加してみてはいかがだろうか?