富士通は、福島県新地町立尚英中学校(生徒数約300名)、和歌山県和歌山市立城東中学校(生徒数約300名)、佐賀県立武雄青陵中学校(生徒数約500名)の3校が、同社のスレート型PC「STYLISTIC Q550/C」を採用したと発表した。
2012年4月の新学期から本格的にICTを活用した授業を開始し、ひとり1台の端末とインタラクティブ・ホワイト・ボードなどのICT機器を利用した学び方や指導方法の実証研究を進めるという。
今回の事業は、総務省と文部科学省の共同事業で、総務省は、2010年度からICTを利活用した協働教育の実現に向け「フューチャースクール推進事業」の実証研究を推進しており、公立小学校10校において実証研究を進めている。
富士通グループは、このうち2010年度の西日本の小学校5校における実証研究支援を受託し、実証研究のICT環境整備、各学校へのICT支援員の派遣、実証校同士の情報共有が可能なポータルサイトや教材配信などができる教育クラウドの構築、ICTを活用した授業実践の提案などを行ってきた。
今回、各自治体がICT機器の調達を担い、本事業で実証校として採択された中学校3校が、同社のスレート型PC「STYLISTIC Q550/C」を採用し、子どもの学習進捗に適した教材の提供などによる一人一人のペースに合わせた学習、メディアを活用した子ども同士の話しあいや教えあいによる協働的な学習、教員による子どもの学習状況の細かな把握と子に応じた適切な指導に活用する。
それぞれの地域では、自治体が先進的に教育へのICTの導入・利用を進めてきており、今回の実証研究の成果も踏まえ、教育の高度化を目指した本格的なICT活用を展開する予定。
福島県新地町は、既にひとりPC1台のICT環境を整備している小学校3校と連携し、町内全校において小中一貫した教育でのICT活用を進めていき、和歌山県和歌山市は、タブレット型PC「LIFEBOOK T730/B」などを小学校全校のPC教室に導入しており、今後はPC教室だけでなく、校内を自由に持ち歩きできるモバイルPCを小中学校全校に導入することを検討している。
佐賀県は、県立致遠館中学校(生徒数約500名)において、ひとり1台のスレート型PC「STYLISTIC Q550/C」を整備して活用しており、今後は、県立中学校、高校、特別支援学校にひとり1台の環境を整備し、教育へのICT活用を推進していく。