トライベック・ストラテジーは4月5日、スマートフォンでサービスを展開している企業のうち、ポータルサイト、ECサイト、企業サイト、特定ジャンルの専門サイト(不動産、金融など特定ジャンルや用途に特化したサイト)の4分類30サイトを抽出して実施したユーザビリティ診断の結果を発表した。
同診断は、トライベック・ストラテジーが毎年実施している「Webユーザビリティ診断」をスマートフォンサイト向けに独自に開発したユーザビリティ評価プログラムを用いたもの。
具体的には、「アクセス性」、「サイト全体の明快性」、「ナビゲーションの使いやすさ」、「コンテンツの適切性」、「ヘルプ・安全性」に関する全61項目について4段階評価が行われた。1サイトにつき3名以上のアナリストによるヒューリスティック評価法が用いられており、評価後に同社のコンサルティング経験とユーザーテストの実績に基づきウエイト付けされた配点基準に従いスコアリング(100点満点)されている。
その結果、「Webユーザビリティランキング 2012 スマートフォンサイト編」の第1位は「HOME'S(専門サイト)、第2位は「野村證券(専門サイト)」、第3位は「ZOZO TOWN(ECサイト)」となった。同社では、「第1位と第2位のサイトは不動産検索、投資情報検索を目的とした限定的なサイトではあるが、こうした専門サイトほどアプリのようなインタフェースで提供しており、高いユーザビリティを確保している」としている。ECサイトでは総合3位のZOZO TOWNが最高得点となっており、フォントサイズの小さい点などで若干の減点はあるが、比較的全項目において高いスコアとなった。
全体の平均は77.73点と比較的高い結果となっている。その理由として、今回選定したサイトはスマートフォンにいち早く対応しているサイトが多く、多様化するデバイス環境への適応力が高く、スマートフォンを通じたユーザーとのコミュニケーション力を強化していることが挙げられている。
「ヘルプ・安全性」の平均点は60.18ポイントと低く、お問い合わせフォームなどがスマートフォンに最適化されたサイトはまだ少ない状況で、FAQなどのコンテンツもPC版にリンクされているケースが多く見られたという。