日本HPは、シンクライアント端末「HP t610 Thin Client(以下、t610)」、「t610」を拡張した筐体にシリアル、パラレルポートやPCI Expressカードスロットを備え、4画面出力にも対応する「HP t610 PLUS Thin Client(以下、t610 PLUS)」を発表し、販売を開始した。価格は44,100円から。
「t610」は、CPUとして第2世代AMD Fusion APUを搭載し、グラフィックスとしてAMD Radeon HD 6320を採用することで、H.264やWMVなどのハードウェアコーデックに対応し、WMVファイルの再生能力は従来モデル(「t5740e」)と比較して約1.6倍に向上させたシンクライアント端末のフラグシップモデル。
その他、PCIカードスロットを搭載した「t610 PLUS」であれば、DVI-I×2のビデオカードを使って4画面出力にも対応可能なほか、SSD(16/32GB)を搭載することもできる。
また「t610」は、シンクライアントとしては初となる、NIST(米国立標準技術研究所)のガイドライン基準を満たすUEFI(UEFIフォーラムによって策定された、従来のBIOSに代わるファームウェアの仕様)ベースのBIOSとTPMモジュールを搭載。BIOSとTPMモジュールの連携により、外部からの情報改ざんなど、不正アクセスを防ぎ、従来モデル(「t5740e」)の約60%の時間で起動するほか、リモートからのBIOS管理にも対応している。
「t610」には、HP独自OS「ThinPro」搭載モデル、OSレスで管理不要のSmart Clientモデル、Windows対応アプリケーションが使えるWindows Embedded Standard 7(WES7)モデルやWindows Embedded Standard 2009(WES2009)モデルなどのラインナップがある。
各モデル価格は、以下の表のとおり。
構成 | 価格 |
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HP t610 ThinPro 1GFlash/2Gメモリ | 44,100円 |
HP t610 Smart Client 1GFlash/2Gメモリ | 44,100円 |
HP t610 W2009 2GFlash/2Gメモリ | 53,550円 |
HP t610 W2009 2GFlash/2Gメモリ WiFi | 58,800円 |
HP t610 WES7 16GFlash/2Gメモリ | 56,700円 |
HP t610 WES7 16GFlash/2Gメモリ WiFi | 61,950円 |
HP t610 PLUS WES7 16GFlash/2Gメモリ | 71,400円 |
HP t610 PLUS WES7 16GFlash/2Gメモリ/Quad | 81,900円 |
ThinPro:HP ThinPro、W2009: Windows Embedded Standard 2009、WES7:Windows Embedded Standard 7、Quad:4画面出力対応