計測機器大手Agilent Technologiesの日本法人であるアジレント・テクノロジーは、次世代無線LAN規格の設計検証向けに広帯域幅を実現したMIMO PXIベクトル信号解析システムを発表した。
同システムは、同社の4チャネルダウンコンバータ「M9362A-D01」とIFデジタイザモジュール「M9202A」、局部発振器「M9302A」、RFアッテネータ「M9168C」、IFアンプ/アッテネータ「M9352A」で構成されており、柔軟性や拡張性に配慮した設計なのが特徴。研究開発におけるMIMO(マルチアンテナ)でのマルチチャネル解析、IEEE 802.11acの検証に不可欠な広帯域信号解析に対応し、測定確度、広帯域、高速測定、拡張性をPXIモジュールシステムで実現している。これらにより、次世代規格である80+80MHzのSISO(シングルアンテナ)、80/160MHzのMIMO802.11acの測定に加え、将来の無線通信規格を見据えた780 MHz解析帯域幅にも対応する。
また、同社のソフトウェア「89600 VSA」との併用により、次世代無線LAN規格の802.11acチップやデバイスの詳細解析もできる。PXIeシャーシ1台で1~4チャネルに対応し、4Uサイズのシャーシ「M9018A」を用いることで最大4×4のMIMO解析を実現する。
なお、価格は税抜き参考価格で1240万円~(2チャネル構成の場合。89601B VSAソフトウェアを除く)。すでに発売を開始している。