日本には和傘職人や和紙照明職人、染職人など、伝統文化を受け継ぐ様々な匠が存在する。本企画は、そんな伝統的な世界でしのぎを削る若きクリエイターたちを13人連続で紹介していく。第7回は陶磁器プロデューサーの池田加奈を紹介する。インタビューの後半ではパソコンへのこだわりにも言及。パソコン選びに対し、"軽さや画質、打ちやすいキーボードであること"を重要視すると答えた池田氏は、デルのUltrabook「XPS 13」にどのような印象を持っただろうか。

池田加奈プロフィール

高校卒業後、4年間の渡豪でDiploma of Hospitality Managementを取得。帰国後、熊本・黒川温泉での経験を経て、博多水炊き料亭では、福岡・東京・大阪で店長や新人教育などに幅広く従事。その後、地元であり家業である有田焼販売の松華堂に移り、日本の伝統を世界に発信する「楔qusaviプロジェクト」を立ち上げる。その第一章として伊万里・有田焼と広島熊野筆を融合させた「化粧筆シリーズ」を発表。現在は、伊万里・有田焼を中心とした商品開発やイベント企画などで活動中。

仕事へのこだわり

――この仕事に就こうと思った年齢ときっかけは?

池田加奈(以下、池田)「28歳の頃。東京日本橋で飲食店店長を務めている時でした。弊社代表である母より、"これからの有田には若い人たちのパワーが必要、ぜひ協力してくれないか"と声がかかり、そこから有田焼とは何か、都内の美術館・博物館を巡りました。その後、自分の力で業界の光が見いだせる可能性を感じ、松華堂に入社しました」

――これまでで一番思い入れのある仕事は? その理由や思い出を教えてください。

池田「前職である飲食店の店長職。あまりにも突然な辞任があり、私が店長に抜擢されました。『明日も何とか通常通り営業』という大きな不安を抱えた状況でしたが、最終的には自分色の素敵な店舗が完成。アルバイトも殆どが留学生という状況で、言葉もなかなか…でしたが、とにかく笑顔でみんな過ごす事が出来ました」

――自身の作品を制作するにあたっての一番のこだわりとはどのようなものでしょうか?

池田「妥協無きものづくりを志しています。商品開発には多くの方の協力が必要です。そのため、プロジェクトメンバー(参加企業)が前向きに、快く参加してくれる状況を作る努力は惜しみません。熱い思いを同じ方向へ向ける事が出来れば、自ずと妥協のない商品開発が可能となります」

――これから取り組んでみたいこと、関わってみたい仕事は何ですか?

池田「ずっと心にある夢、自分のお店(飲食店)を持つこと。『器によってもたらされる価値がある』事を飲食店に再認識してもらうため、食を絡めた器の提案を、実店舗でできれば最高です」

――愛用している道具や本、ものを教えてください。

池田「ムーミンの大きなぬいぐるみ。疲れた時、辛い時に癒してくれるVery Important Partner。我が家では"むー"と呼ばれています(笑)」

――アイデアを練る場所、時間などを教えてください。

池田「人と話している時。面白いアイデアを持った人と話をしていると、自分も感化されてくるのがわかります。その時はじゃんじゃんアイデアが湧き出てきます」

――趣味やコレクションなど、いま、個人的にハマっていることを教えてください。

池田「スマートフォン。とても便利なツールで非常にびっくりしている。生活に欠かせないものになってきているのが正直なところ。持ち歩いていた電子辞書も最近は使わなくなった」

代表作品

楔qusavi 化粧筆シリーズ 化粧筆[畑萬陶苑×竹宝堂]

楔qusavi 化粧筆シリーズ 化粧筆[福泉窯×竹宝堂]

DELL×日本の若き伝統職人13

デルがこのほど発売したUltrabook「XPS 13」は、スペックのみでなく表面のデザインが洗練されているなど、デジタル界の匠ともいえる非常にスタイリッシュな製品。日本の伝統文化を継承する若きクリエイターたちは同製品にどういった印象を持ったのであろう。

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――創作活動のどういった局面でパソコンを利用しますか?

池田「初期段階の"情報収集"。今、世間で流行っているもの、価格の相場などの情報はほぼインターネットです。また開発途中では、職人さんたちとの連絡ツールにも使います。展開図・図面・絵柄・CADの確認もパソコン上でやりとりするのがほとんどです」

――仕事の上でパソコンがあって良かったと思ったエピソードもしくは今後の創作活動で活躍できそうなシーンを教えてください。

池田「一番は、遠方の方とのやりとりです。メール、チャット、Skypeでの打ち合わせ。距離を縮めてくれるツールです。また、焼き物はとても種類が多いため、自社のデータベースに4万点を超える情報をパソコンで管理しています」

――自分の選ぶパソコンの基準(こだわり)を教えてください。

池田「軽さ、画質がキレイ、打ちやすいキーボード、できればテンキー付きですね」

――DELLから発売されたXPS13というUltrabookが出たのですが、日本の伝統を受け継ぐクリエイターからみて、この製品に対してどんな印象を持ちますか。

池田「価格とクオリティの両立がされているのですごい。話題の機種ですし、実物に触れてみたいですね」

――持ち運びに便利な薄型ノートXPS13を使用して、今後の仕事で活用してみたいシーンを教えてください。

池田「今までは、社内で使うノートパソコンが中心でした。XPS13の携帯性を考えると、持ち出しても重くないですし、出先でのメール確認や資料作成、打ち合わせ時など、場所を問わない使い方ができそうです」