日本には和傘職人や和紙照明職人、染職人など、伝統文化を受け継ぐ様々な匠が存在する。本企画は、そんな伝統的な世界でしのぎを削る若きクリエイターたちを13人連続で紹介していく。第6回は丹後ちりめん職人の楠泰彦を紹介する。インタビューの後半ではパソコンへのこだわりにも言及。パソコン選びに対し、"見た目のデザインや気軽に持ち運べるサイズかどうか"を重要視すると答えた楠氏は、デルのUltrabook「XPS 13」にどのような印象を持っただろうか。
楠泰彦プロフィール
中学・高校と高知県の明徳義塾にて野球に明け暮れる。その後、東京の学校に進学するが、中退し建設会社に就職、現場でモノ作りに従事する。30歳を期に地元丹後に戻り自社にて1年間織物の修行を敢行。32歳にて代表取締役就任と共に「伝統・ファッション・芸術」の3つを融合させ伝統工芸をモダナイズさせるブランド「KUSKA」を立ち上げる。これまでに、ユナイテッド・アローズや阪急メンズ東京等にてコレクションを展開している。宮津青年会議所会員。丹後織物工業組合 絹友会 副会長。
仕事へのこだわり
――この仕事に就こうと思った年齢ときっかけは?
楠泰彦(以下、楠)「30歳の時に帰省した際、自社で職人さんが巧みに手織りをしている姿をみて、"日本人として残していくべきモノがここにはある"と感じ、すぐさま自社に飛び込んで修行を敢行しました」
――これまでで一番思い入れのある仕事は? その理由や思い出を教えてください。
楠「飛び込み営業でユナイテッド・アローズに何度も行き、自社商品を認めていただき、初めて店頭に商品が並んだ時は最高に嬉しかったですね」
――自身の作品を制作するにあたっての一番のこだわりとはどのようなものでしょうか?
楠「"昔の織り技法で今のライフスタイル"をコンセプトに糸作りから織り・染め・商品完成まですべて自社で一括して行う事で、どこにもないオリジナル商品を作り出しております。その中でも、KUSKAの最大の特徴は手織りです。機械では織る事の出来ない素材を吟味し、それを縦糸と横糸の組織にて、手織りで独自の質感・風合いを作り出しております」
――これから取り組んでみたいこと、関わってみたい仕事は何ですか?
楠「今はメンズの服飾雑貨のアイテムがメインですが、今後は自社オリジナルのテキスタイルで洋服にもチャレンジしていきたいですね」
――愛用している道具や本、ものを教えてください。
楠「先代から譲り受けた色見本や織り技法の本帳」
――アイデアを練る場所、時間などを教えてください。
楠「歴史のあるモノを見たり、歴史のある場所に行ったりした時や海で波待ちをしている時など、場所・時間は様々ですかね(笑)」
――趣味やコレクションなど、いま、個人的にハマっていることを教えてください。
楠「かれこれ17年位ずっとサーフィンにハマってますね。サーフィンをしているときは自然体でいれますし、ライフスタイルの一部になってます。京都・丹後には海もありますし、意外とサーフィンも出来るクラシックポイントなんですよ」
DELL×日本の若き伝統職人13
デルがこのほど発売したUltrabook「XPS 13」は、スペックのみでなく表面のデザインが洗練されているなど、デジタル界の匠ともいえる非常にスタイリッシュな製品。日本の伝統文化を継承する若きクリエイターたちは同製品にどういった印象を持ったのであろう。
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――創作活動のどういった局面でパソコンを利用しますか?
楠「作品を制作する際、まず頭の中のイメージをラフ書きをします。そしてパソコンのデータに落とし込んでいきます。パソコンを使う作業は、作品ができるまでに絶対に欠かせない工程ですね」
――仕事の上でパソコンがあって良かったと思ったエピソードもしくは今後の創作活動で活躍できそうなシーンを教えてください。
楠「すべてのシーンでパソコンがなくては困ります。モノ作りをまた違った側面でサポートしてくれる、自分にとっては相棒みたいな存在ですね」
――自分の選ぶパソコンの基準(こだわり)を教えてください。
楠「まずは見た目のデザインですね。使っていてイマジネーションが湧いてくるようなパソコンでないとダメです。あと気軽に持ち運べるサイズ、これも重要です」
――DELLから発売されたXPS13というUltrabookが出たのですが、日本の伝統を受け継ぐクリエイターからみて、この製品に対してどんな印象を持ちますか。
楠「テーマがクラフトマンシップであるというところに共感します。XPS13のデザインや機能性に作り手のこだわりを感じますね。ノートPCはこれからの時代、なくてはならないモノなのでUltrabookのようなカッコいい質感のPCが増えるといいですね」
――持ち運びに便利な薄型ノートXPS13を使用して、今後の仕事で活用してみたいシーンを教えてください。
楠「仕事上、様々な場所で見たり聞いたりとインスピレーションをいただく。そういったときに、XPS13のような薄型ノートであれば他の荷物ともかさばらず最適でしょうね。またデータに書き留める事により自社の職人さんと情報の共有ができ、スピード感のあるモノ作りができます」