ウェブルートは4月3日、セキュリティソフト「ウェブルート セキュアエニウェア」シリーズの新ラインアップとして、「コンプリート」「エッセンシャルズ」「アンチウイルス」の3製品を5月から国内で販売すると発表した。
同製品は、クラウドベースのアーキテクチャによるスキャン、ビヘイビア監視、ヒューリスティック判定を組み合わせることで、既知の脅威に加え、未知の脅威からもPCやモバイル端末を保護する。
プロダクトマーケティングマネージャの藤盛秀憲氏は、同製品の最大の特徴として「グレー判定」を挙げる。一般のウイルス対策ソフトは、ファイルの判定を行う方法として、「安全なら利用を許可する」「危険ならブロックする」といったように、「白黒判定」を採用しているが、この場合、「白黒」に指定されていない未知の脅威には対応できない。しかし、同製品では、「安全かどうかわからない未知のファイル」にも対処できるというわけだ。
「従来のアンチウイルス製品は、コードをスキャンして定義ファイルにマッチしないと実行を許可してしまう。しかし日々、多くのウイルスが作られており、定義ファイルの作成が追いつかず、いわゆる『黒を見つける』方式ではもう限界がある。これに対し、セキュアエニウェアでは、未知の脅威を含んだファイルを発見した場合、40msだけ仮想空間で実行し、怪しい振る舞いをしたらブロックする。仮想空間で問題が検知されなかったファイルは継続してビヘイビアを監視し、怪しい振る舞いをしたら即座にブロックする」と同氏。
同製品は振る舞いをジャーナリングしているため、不審なファイルと判断された場合、そのファイルがシステムに対して行った変更をロールバックすることも可能だ。
さまざまな点で「軽い」のも同製品の特徴だ。まず、インストールファイルのサイズがと小さく、インストール後に使用するディスクスペースも5.98MBとなっている。脅威の検出もクラウド上でファイルハッシュを突き合わせることで行われるため、スキャン中のCPUやメモリの使用量が抑えられる。
コンプリートはPCとモバイルでの利用に対応している。オンライン上のポータルサイトから、PCとモバイル端末の状況、ファイルのバックアップ、パスワードを一元管理できるのが特徴だ。価格は6,980円から(PC3台とモバイル端末3台対応の場合)。
エッセンシャルズは、ウイルス対策機能とファイアウォール機能に加えて、オンラインストレージも利用可能。価格は、PC3台利用の場合5,380円。
アンチウイルスは、アンチウイルスとスパイウェアの機能を提供する。価格は、PC1台の場合で3980円、PC3台対応の場合で4,860円。
3製品の発表に伴い、プレビューサイトが公開されており、最上位製品である「ウェブルート セキュアエニウェア コンプリート」の試用が可能になっている。