Ruby on Rails

Ruby on Railsのコアチームの一人であるYehuda Katz氏が、Mac OS X向けのRuby on Railsを提供できるように、kickstarterで資金集めを行なっている。kickstarterとは、プロジェクトや個人が、不特定多数から資金を募ることができるクラウドファンディングサービス。

Katz氏によると、現状ではMac OS XでRailsを使い始めるのは難しいという。昔はRails開発環境である「Locomotive」などがMac OS XをサポートしておりすぐにRailsを体感できたが、Katz氏がRailsのコアメンバーとなりRails 3系の仕事を始める頃にはLocomotiveはアバンダンウェアとなり、Mac OS XへのRailsのインストールが難しくなったという。

また、Rubyエコシステムにはbundlerやrvm、rbenvなどの管理ツールが複数作られることで経験豊富な開発者にとっては有効なツールとなっているが、初心者にとってはこれがハードルとなってしまっているという。

Katz氏はこの問題を解決するためにMac OS X向けのRailsを開発に注力したいとし、資金を集めることにしたという。このプロジェクトが実現すれば、Mac OS X向けのRailsが公式リリースの一部として公開され、開発チームによって保守できるようになるという。成果物は'.app'形式で配布し、簡単にインストールできるようにするという計画も発表している。

kickstarterではすでに目標であった2万5千ドルを超えて4万ドル以上を集めている。目標金額に達していることからKatz氏がMac OS X向けのRuby on Railsの開発に注力できる可能性は高く、Mac OS Xユーザは簡単にRuby on Railsをインストールできるようになる日がくるかもしれない。