ルネサス エレクトロニクスは3月28日、ルネサスの100%出資子会社であるルネサス北日本セミコンダクタ(北セミ)および富士電機が、北セミの津軽工場(青森県五所川原市)を富士電機に譲渡する契約を締結したことを発表した。譲渡金額は38億2000万円で、譲渡は2012年7月1日に完了する計画。
ルネサスでは、自社前工程生産能力の生産効率の改善に向けてすべての生産拠点について様々な施策を検討しているが、検討を進める中で、パワー半導体事業の供給能力拡大に向けて新たな生産拠点を検討していた富士電機に津軽工場を譲渡することについて合意した。
北セミは譲渡完了日の2012年7月1日に津軽工場を今後設立予定の同社100%子会社(新会社)に吸収分割の方法により承継させた上で、同日、富士電機にその全株式を譲渡する予定。なお、津軽工場在勤の約2000名の従業員は新会社に承継転籍する。
またルネサス、北セミ、新会社および富士電機は、現在津軽工場で生産中のルネサスと北セミの製品に関し、新会社に生産を委託する契約を締結する。これに伴い、現在販売中の製品については、津軽工場譲渡後も引続き、ルネサスまたは北セミから従来と同様の品質および販売ルートにて供給を続けるという。