「ところで、ここはどこの会社でしたっけ?」なんてことを面接中に言う人がいると聞くと面食らうが、求人サービスのCareer Builderによると米国では実際にあった話だという。同社が企業の採用担当者を対象に、面接に関する調査を行い、その結果を発表した。同調査で明らかになった面接で驚いたエピソード、面接におけるマイナスポイントを紹介しよう。
Career Builderはこのほど、Harris Interactiveと共同で米国の採用担当者約3,000人を対象に、面接で驚いたエピソード、面接におけるマイナスポイントを聞いた。
就職面接で不利になる態度として挙がったのは、「面接中に携帯電話で通話やメールをする」(77%)、「冷淡、無関心な態度」(75%)、「不適切な服装」(72%)、「横柄な態度」(72%)など。どれも意外ではないが、そんな人がいるとこと自体に驚く。
これらに続くのが、「過去または現在勤めている会社について否定的なことを言う」で67%。これは心当たりがある人もいるだろう。そして第6位の回答はなんと「チューインガムを噛む」(63%)だ。
次に、忘れられない面接談を聞いたところ、「10分遅刻してきたくせに、自分の特徴としてきちんとした性格だとアピールした」「ハウツー本を手にしながら面接を受けていた」など。だが、これらは序の口。
「面接官のコーヒーを一口飲んでもいいかと聞いた」「面接中に、"ここ、どこの会社でしたっけ?"と聞いてきた」など、社会人として常識を疑うエピソードのほか、「面接中に靴を脱いだ」「ボーイスカウトの制服で登場したが、その理由については話さなかった」とコメディ映画のような話もあった。
映画のようなエピソードと言えば、「面接中に警察に逮捕された」(これまでの履歴をチェックしたところ、未執行の逮捕状が出ていることがわかった)、「面接前に、自分の車を追い越し、自分に向かって中指を立てた人が応募者だった」という話も。
信じられないような話ばかりだが、Career Builderの人事担当のバイスプレジデント、Rosemary Haefner氏によると、「採用担当者と話をすると、こんな話はたくさん出てくる」というから、珍しい話ではないようだ。就職活動中の人に対しては、「失敗をしないことではなく、多くの志願者の中で自分を際立たせることにフォーカスしてほしい」と、Haefner氏はアドバイスする。成功する面接とは、「個性と専門性の組み合わせと、採用担当と企業のニーズとが合致した時」とのこと。これに異論はないだろう。